国立天文台
皆既月食の観察結果
月面の色
〜前回との比較(割合)2/2〜

 今回の月食と前回の月食の観察結果を比べると、どちらも尺度で「2」が最も多かったものの、今回の方では特に「1」が36.4%と増え、暗めに観察された人が多くみられました。
 ダンジョンの尺度の平均値でも、今回は1.92と、前回の2.32よりも0.4小さくなり、暗めに観察されたことがわかります。
 今回の月食が前回2007年より暗く観察された理由は、はっきりとはわかりません。ひとつには、実際に大気中のチリなどが前回よりも多く、地球の影が暗かったことが考えられます。また今回の月食では、おおまかに見ると前回2007年のときよりも月が地平線に近い低い空にあるときに皆既月食が起こりました。この場合、月などの天体は大気の影響を受けて暗めに見られますので、この影響が出た可能性も考えられます。
 なお、火山の噴出物が大気中に多く漂っていた際の皆既月食では、ほとんどの人が「0」または「1」と観察しますので、今回は(多少の影響が出た可能性はありますが)、そこまでの影響は見られなかったと推測されます。

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